音便って知ってる?古文読解で音便が必要になる理由とは!?
こんにちは。現役古文塾講師のゆうとです。
今回は、「音便って何?」「音便って重要な
の?」と思っている人に向けて、古文読解で
音便が必要な理由について語ります。
もしこのまま音便の重要性に
気づかずにいたら、大学入試を
受ける時に絶対に困ります。
なぜなら
去年の共通テストまでの間、
音便に関する問題が
古文全体の1.5割(7/50点分)出題され、
その僅かな差ができているかどうかが
合格か不合格かの命運を分けているからです。
でも、今回の記事を全て読んだら
音便の重要性に気づき、
第一志望合格につながります。
なぜ、音便は重要視されないのでしょうか?
「音便が分からなくてもだいたいの意味で
古文読解できそう」
と思っている人が多いからです。
しかし、
実は音便を知らないと解けない
問題が入試では頻出します。
ここで1つ問題を出しますね。
「難しきことにあなり」の「あなり」
の部分は何と訳しますか?
答えは「あるようだ」と訳します。
分からなかった人も結構いると思います。
でも、解説していくので大丈夫です。
まずは撥音便の復習からです。
撥音便とは、発音しにくい
「び•み•に•り•る」の音が発音
しやすい「ん」の音に変わる
ことです。
例えば、
「飛びて」は「飛んで」に変わり、
「死にたり」は「死んで」に変わります。
撥音便が分かったところで、
次は「あなり」がなぜ「あるようだ」と
訳すのかについて説明します。
それは「あなり」の「なり」は推定の助動詞
で、推定の助動詞は「〜ようだ」と訳すから
です。
しかし、ここで
助動詞「なり」には、「断定」
の意味を持つものと「推定」の
意味を待つものの2種類がある
から区別できなくないか?
と思った人もいますよね?
大丈夫です。
今回「あなり」を「推定」で訳すのにはきちん
とした理由があります。
それは、推定の助動詞「なり」と
「めり」は前にラ変活用の語が
くるとそれを撥音便化してしま
うからです。
さらに、撥音便の「ん」は表記
されないことがあるからです。
つまり、「あなり」は元々「あるなり」で、
その「あるなり」が撥音便化して「あんなり」
になり、さらに「ん」が、省略されたという
ことです。
そして、「なり」の前にラ変活用
の語である「る」が存在してい
たことから、今回の「なり」は
「推定」の意で訳します。
これで
「音便なんか知らなくてもよくない?」
という考えは無くなったと思います。
最初にも言ったように、
音便に関する問題は入試で
頻出します。
また、
音便を理解することで
共通テストの過去問題や模試で落としていた音便に関する7点分が取れるようになります。
そして、
そのたった7点があなたの
合否に大きく関わってきます。
受験というのはたったの1点で
合否が変わります。
だから
音便で7点分も落としていることに
危機感を感じ、
音便を覚える努力をしてください。
そうすることで、
今回を機会に
ライバルと差をつけることができます!
では。